エレキギターの生音はうるさい?隣に迷惑をかけない防音対策【マンション・賃貸OK】
エレキって生音なら大丈夫…じゃないの?
「アンプをつながなければ静かでしょ」——そう思っていたら苦情が来た、というギタリストは少なくありません。
確かにアコギよりは静かです。でも、エレキの生音には低音の振動が含まれていて、これが壁や床を伝って隣の部屋に届いてしまうことがあります。特にパワーコードをガシガシ弾いているときの「ズンズン」という振動は、空気ではなく建物そのものを通って伝わるので、壁が厚くても関係ないことも。
この記事では「今すぐできること」から「本格的な対策」まで、ギタリスト目線でまとめます。
まず自分の音量を確認しよう
対策の前に、自分が実際どのくらいの音を出しているかを知ることが大事です。感覚だけで「これくらいなら大丈夫」と判断するのは危険。
スマホアプリで音量(dB)を測ってみよう
「騒音計」や「デシベルメーター」と検索すれば無料アプリがすぐ見つかります。測るときのポイントは3つ。
- ギターから30cmくらいの近距離
- 1m離れたところ
- 部屋の中央あたり
この3か所で測って記録しておきましょう。トラブルになったときの説明にも使えます。
弾き方で音量はこれだけ変わる
| 弾き方 | だいたいの音量 |
|---|---|
| 指でやさしく弾く | 50〜65dB くらい |
| ピックで普通に弾く | 60〜75dB くらい |
| パワーコードをフルストローク | 75〜90dB くらい |
隣人が「うるさい」と感じ始めるのは、夜なら40〜45dB、昼でも50〜55dBを超えたあたりと言われています。フルストロークで弾けば、かなりの確率で迷惑をかけているレベルになります。
「生音は聞こえないはず」なのになぜ苦情が?
それは固体伝搬のせいです。ギターを弾くと、音だけでなく振動が発生します。この振動がギタースタンド → 床 → 建物の構造体 → 隣の部屋の壁や床、という経路で伝わります。特に低音はこのルートを通りやすく、壁をすり抜けて「なんか振動する」と感じさせてしまいます。
今すぐできる!コストを抑えた防音対策
① ヘッドホンで練習する(最強コスパ)
アンプの音をゼロにできる最もシンプルな方法です。
必要なものはヘッドホンアンプやオーディオインターフェースなど、ギターとヘッドホンをつなぐ機器。最近はアンプシミュレーター内蔵のコンパクトな機器も多く、深夜でも音作りを楽しめます。選ぶときは音の遅れ(レイテンシ)が少ないものを選ぶと弾きやすいです。
② 床にラグやマットを敷く(振動対策の基本)
「固体伝搬」を抑えるには、振動が床に伝わらないようにすることが大切です。
まずはホームセンターで売っている防振ゴムをギタースタンドやアンプの下に敷くだけでも効果があります。さらにラグや絨毯を敷けば、床への振動が大幅に減ります。椅子の脚に防振ソックスをつけるのも地味に効きます。
③ 部屋に吸音材・カーテンを追加する(空気の音を減らす)
振動ではなく空気中の音を減らすなら、部屋の「反響」を減らすのが効果的です。
やることはシンプル。
- 床に厚めのラグを敷く
- 窓に厚手のカーテンを掛ける
- 壁に吸音パネルや布を貼る
- 本棚やソファを共有壁側に寄せる
賃貸でも剥がせる両面テープを使えば吸音パネルを貼れます。突っ張り棚で吸音材を固定する方法も原状回復しやすくておすすめです。
④ ドアや窓の隙間をふさぐ
ドアの下の隙間は意外と音が漏れます。ドラフトストッパー(隙間テープ)を貼るだけで軽減できます。窓が薄いと感じるなら、厚手のカーテンを二重にするだけでも違います。
「時間帯」の配慮が一番大事かもしれない
対策グッズよりも、実は練習する時間帯の管理が近隣トラブルを防ぐ最大のポイントです。
目安としては:
- 平日:19時〜21時まで
- 休日:午前10時〜19時まで
- 22時以降:ヘッドホン一択
さらに、近隣に一言挨拶しておくだけでトラブルの発生率はガクッと下がります。「ギターを弾いているのですが、もし気になることがあれば遠慮なく言ってください」——これだけで相手の印象はまったく違います。
建物の種類別・音の伝わり方と対策
木造アパート
遮音性が低く、特に床や壁の振動が伝わりやすいです。防振対策(ゴムマット、防振スタンド)を最優先に。フローリングの場合は特に下の階への配慮が必要です。
RC造マンション(鉄筋コンクリート)
壁は厚くて空気音には強い反面、床を通る低音には弱いことがあります。床の防振対策と、配管周りの隙間ふさぎが効果的です。
一軒家
敷地に余裕があれば比較的自由に弾けますが、窓から外に音が漏れることも。外向けの音漏れ(外壁側のカーテン、窓の対策)を忘れずに。
もっと本格的にやりたいなら:防音ブースと施工
簡易対策で満足できない場合は、防音ブースや本格施工を検討しましょう。
| 方法 | 費用の目安 | 静かになる量の目安 | 賃貸でできる? |
|---|---|---|---|
| 可搬型の防音ブース | 10万〜50万円 | かなり静かになる | ◯ |
| プレハブ防音室 | 50万〜200万円 | 相当静かになる | 条件次第 |
| 部屋ごと防音工事 | 200万〜1000万円 | 本格的な静寂 | 基本NG(要相談) |
賃貸でビスを打つ工事や床を削る工事は、必ず管理会社に書面で許可を取ることが必須です。可搬型ブースは置くだけなので許可が取りやすく、効果も高いのでコスパが良い選択肢です。
カタログに「○○dB遮音」と書いてある場合、低音域での性能を確認するのが大事です。低音はどんな防音材でも対策しにくいので、低周波での減衰特性が明示されているかチェックしましょう。
苦情が来てしまったら:初動が全て
もし隣人や管理会社からクレームが来たら、焦らず、でも素早く対応することが重要です。
- まず謝罪と傾聴——言い訳より先に「ご迷惑をおかけしました」
- 具体的な改善策を提示——「22時以降は弾かない」「今日からマットを敷く」など
- 自分でも音量を実測して記録——客観的なデータを持っておく
- 管理会社に相談——直接の関係がこじれる前に第三者を介する
初動を誤って感情的になると、行政機関への申し立てや調停に発展することもあります。誠実に、証拠と対話で段階的に対応しましょう。
よくある疑問にズバッと答えます
Q:生音って本当に消せる?
完全にゼロにはできません。でも、ヘッドホン練習+防振マットの組み合わせで、隣人がほぼ気にならないレベルにはできます。
Q:アパートでアンプは使えない?
木造の薄壁アパートは正直かなりリスクが高いです。小音量+防振対策+時間限定でなんとかなる場合もありますが、基本はヘッドホンアンプを推奨します。
Q:何時まで弾いていいの?
管理規約にもよりますが、21時を目安に音量を下げ、22時以降はヘッドホンのみにするのが安全です。
まとめ:今日からの3ステップ
ステップ1(今すぐ)
スマホアプリで自分の演奏音量を測る。普段どのくらい出ているか把握する。
ステップ2(今週中に)
ヘッドホンアンプ・防振ゴム・ラグ・吸音カーテンを導入する。賃貸でもできる対策から始める。
ステップ3(長期的に)
それでも不安なら可搬型防音ブースを検討。または防音性能の高い物件への引越しも選択肢に入れる。
チェックリスト
- [ ] スマホで今の音量を測った
- [ ] 練習時間のルールを決めた
- [ ] 近隣に一言挨拶した
- [ ] 防振ゴム・ラグを導入した
- [ ] ヘッドホンアンプを用意した
- [ ] 測定値や対応記録を残している
- [ ] 管理会社に施工の可否を確認した(必要な場合)

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